組織を「法人」と呼び、人と同じように出生地と誕生日がある。
そして、毎年その記念日を祝う事もする。
組織も子どもも、どのように育っていくのか、社会に貢献するようになるのかを、親や関係者は想いを馳せ、大切に育てていく。
誕生から毎年、いろいろな学びや体験を通じ成長もするが、痛手を受けることもある。そして、いつの間にか、その子も組織も、それぞれの『らしさ』というのが見えてくる。
私達は傷つきやすい… We are Vulnerable.
人であっても、組織であってもその成長プロセスで、多々傷つくことがある。
私がお伝えしているTA心理学(Transactional Analysis)では、「Wa are Vulnerable」という短いフレーズがある。
その意味は、外界から常に刺激を受ける私達は、刺激の大小にかかわらず傷付きやすい存在であるというリマインダーである。その傷が深いと健康的な活動ができなくなる。
例えば、
朝起きて気温が低いと「寒い!」と思い、身体が縮こまり活動が鈍る。その瞬間に気持ちがネガティブになり、負のスパイラルにはまることも体験する。そしてそれは、周囲にも影響を与える可能性もあり、それが誰かを傷つけるきっかけにもなる。
でも、誰かが優し言葉をかけてくれると元気を取り戻すきっかけにもなる。
外部からの刺激に、自分達自身が思っている以上に、影響を受けやすい存在であることに気がつくことは大切だ。
ガラス板に、最初にちょっとした小さな傷がついてもすぐには影響を感じないかもれないが、同じような小さな傷が繰り返し何度も付くと、やがてはそのガラス板は割れてしまう。
ブログを読まれている方の中にも、ひどく体調を崩した経験を振り返ると、それより以前から少しずつだったけれど、心が傷ついたり、睡眠時間が短くなっていたり、食生活が乱れたりなどに気づいていながらも放置していた経験をお持ちの方もいらしゃるだろう。
気にはなりながらも『ここでは弱音を吐けない』自分自身もいたりして、無理を重ねそして、ある日突然「症状」が現れ、倒れ込んだ体験者もいらっしゃるかも知れない。
「なんだか、変だな?!」に気づく大切さ。
私達は、集中力が欠けてきたとか、睡魔が突然やってくるあるいは、睡眠の質が低下してきたとか、食欲がないとか、イライラしたり、落ち込みやすくなる等、それなりの症状に気づくこともあるのですが、よくあることは「これくらいは大丈夫!」と軽視(ディスカウント:値引き)してしまうことも多い。
「なんだか、変だな」と気づいた時には、睡眠をとったり、身体に優しいものを食べたり、少しの運動をしてみたりことは良いと「知って入ること」だけれども、時間がないという理由等でやらないことも多い。
本人が「これくらいは大丈夫!」と言っていたとしても、周囲がもし今までと違う何かをそこで感じたなら、声に出すことが大切だ。「休んだ方がいい」「そのやり方(症状)はおかしい」「うまくいってないように思う」「休め!」などなど伝えることも必要だ。
周囲もまた「今までにも何度も言ったけど、聞かないからな」とか、反対に攻撃されるような場面もあったりすると、徐々に声をかけることもなく、その人達から遠のくことにもなる。
周囲に相談する選択肢。
自身の体調はもとより、仕事の状況下であっても「なんだか、変だな?!」「ちょっとヤバイ!」と感じたなら「誰かに相談する」という勇気を持つことが私たちには必要だ・・・傷つきやすい存在だからこそ、誰かにサポートを求める。
今更とか、今頃とか、周囲に迷惑がかかるとか、恥ずかしいとか、責任がとか、・・・と周囲に相談しない言い訳は、自分自身が無意識に持っている誤った信念、認識、思考や感情、価値観や、行動基準であって、これら自分自身が思い込んでいる無意識の当たり前を優先している間に状況は悪化することも多い。組織であっても、人であっても、突然倒れられるともっと悲惨なことになりかねない。
周囲に相談できる環境つくり。
普段からの人間関係が重要です。
安心・安全が存在する現場作りです。
組織や自分たち自身が無意識に持っている役に立たない信念や認識、思考や感情パターンによる誤った価値観や行動基準を言語化し、必要な改善策を準備することが大切です。
Transactional Analysis : TAとは、
パーソナリティー理論として、人が心理的にどのような構造であるかを説明し、人が持つ信念や認識、思考や感情パターン、価値観や行動基準を言語化、考察し、どのように機能するのか行動面においても活用できるシステマティックな心理療法として生まれた心理学です。
現在は、人のみならず、組織も人と同様にTA理論を使って考察可能の汎用性の高い心理学である。(TA TODAY-Ⅱ P.2)(TA組織論、P.10)
テレビ等で報道される企業の問題や、教育や医療現場、家族など、人が存在するところでは、TA理論は活用できる。そして、周囲と共有しやすい心理学なのが特徴だ。
活用分野は、
臨床分野
教育分野
組織分野
カウンセリング分野
4分野に分かれ、それぞれの分野が専門性を持っている。
各分野のプロフェッショナル(国際TA協会認定の有資格者)は、それぞれの分野の立場から、個人と組織で働く人たちの『幸せ』をとり戻す支援をしています。
組織やグループを構造と機能の視点から検証・診断可能なTA組織論
・組織の構造(仕組み)を客観的に分析し、構造が適切に存在しているかどうかを図式化するツール
・組織がスムーズに機能しているのか、あるいは大きな目に見えない壁が存在し機能していない状況なのかなどを図式化し、メンバー全員で共有できるツール。
・図式化された現場から、うまく機能していない箇所、うまく機能している箇所それぞれを確認し、必要な働きかけや、改善を考えることが可能なツール
References(参考文献)、他:
メルマガ登録:https://bit.ly/2ul1i1y
★YouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/@TA-abetomo
あべとも先生の「思いついたら、コツコツずーっと!」
人は誰でも幸せになるためのひらめきを持っているのです
活動案内:
ホームページ:https://taedcon.jp/
講座案内:https://www.taedcon.com/
TAハッピーカード研究所:https://www.pro-con.jp/happy.html
OKカード YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=M8WIrHy2DCo
書籍紹介:
ギスギスした人間関係をまーるくする心理学(2008) (西日本出版社)
ギスギスした人間関係をまーるくする心理学2(2015) (西日本出版社)
TA組織論 リーダーを育てる心理学(2014) (西日本出版社)
よりよいスーパーバイザーになるための手引き(2018) (西日本出版社)
ぎゅ~っと抱きしめ子育て法(2010) (西日本出版社)
子どもの心をギュッと抱きしめる子育て(2012) (PHP研究所)アマゾンで中古のみ販売
TAハッピーカード(2012) (プロセスコンサルティング社)
Educational Transactional Analysis, 2015, (共著) Routledge, UK
教育分野のTA(監訳)(2022) (㈱ホリスティックコミュニケーション)
Stewart, I., & Joines, V., (2012). TATODAYⅡ: A New Introduction to Transactional Analysis(2nd Edition). Nottingham, UK: Lifespace Publishing
イアン・スチュアート、ヴァン・ジョインズ、最新・交流分析入門 第2版、実務教育出版
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