アセスメント……家庭内で普通に使っているスキル
『アセスメント』って、何やらイケイケ（昭和チックですが）のビジネスマンが使っている用語のようですが、そんなに特殊なものではありません。
例えば、『子どもが発熱！』という緊急事態の際には、養育者はどう対処しているでしょうか？
先ず、どこかの時点で目の前の子どもの様子が「おかしいな？」「普段とちょっと違うな？」と感じているところから始まっているかもしれません。こどものことなので「突然！」もあり得ます。その後、本人がぐたっとしてきた瞬間には、おでこに手を当てて「あっ、やっぱり！」という感覚があり、体温計で検温する。
「37.３℃」……いつもよりちょっと高いかな？
子どもがぐずりだす。再度検温。「38.2℃」このあたりではほとんどの養育者は、子どものその日の生活状況や、前日の行動や食事、どこで何をしていたかなどを頭をぐるぐるとまわしながら「何が原因なんだろう！」っと、この発熱の原因を養育者なりに考え、その後の対応を決めるのではないでしょうか。
これが、アセスメントです！
養育者は、アセスメントをしながらも子どもから目を離さずにいます。
状況によっては、病院に行き、専門医に相談し、適切な処置をしてもらう。
処置が早くて適切であれば、子どもは次の日からいつも通りの生活ができて、養育者も安心して仕事に行ける。
ここでは、敢えて養育者という名称を使いました。その養育者は、お母さん・お父さんであったり、祖父母、近所の人、教育現場の先生方かもしれません。子どもを育て、世話をし、その子の健康や幸せを守る人全員を指しています。
アセスメント……仕事場、企業などで使っているスキル
現場の現状（人、プロセスと結果）を観て、何か腑に落ちないことに素早く気づき、その背景にあった／あったかもしれない事象をくまなく収集、原因の可能性を探りだすことから始まります。それら収集した情報と、組織が持つ文化や価値観、歴史的背景（コンテキスト）などを含め、いろいろな視点でそれらとの関連性を考察する。
plus、社会で今起こっている現状……経済、自然、社会現象、人口問題、教育、その他を考慮し、判断、必要な対応策を考えることが求められます。そこでは、同僚、仲間、上司あるいは、専門家に相談することにもなるでしょう。
ここで大切なこと！
まずは現状の変化に「気づく」ことです。
次に重要なこと！ その気づきを
現場での気づきを報告、相談ができる「安心・安全の環境」かどうかです。
冒頭の「養育者」的な人がどれくらい仕事場や組織に存在するのか、その養育者的な人達が気軽に「ここおかしくない？」とか「こんな風に見えるけれど大丈夫ですか？」と言える場であるかがKeyです。
安心・安全の場
気づきを報告・相談することを可能にする安心・安全の環境です。
職場の安心：
- 誰もが安心して発言・行動できる環境・・・積極的に発言できる環境
- メンバーが抱える不安を解消できる仕組みがある・・・心身の健康
- 気軽にコミュニケーションがとれる環境・・・相互尊重
- 秘密が守られる環境・・・守秘義務
職場の安全：
- 職場を整理整頓し、危険性を排除した場所・・・相互尊重
- 適切な休憩、食事、身体を動かす時間を確保・・・心身の健康
- 周囲を気遣うことができる時間的余裕・・・コミュニケーション
- 緊急対応計画に沿った訓練などの実施・・・積極的参加
＊家庭内でも大切な安心・安全の環境。
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あべとも先生の「思いついたら、コツコツずーっと！」
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書籍紹介：
ギスギスした人間関係をまーるくする心理学(2008) （西日本出版社）
ギスギスした人間関係をまーるくする心理学２(2015) （西日本出版社）
TA組織論 リーダーを育てる心理学(2014) （西日本出版社）
よりよいスーパーバイザーになるための手引き(2018) （西日本出版社）
ぎゅ～っと抱きしめ子育て法(2010) （西日本出版社）
子どもの心をギュッと抱きしめる子育て(2012) （PHP研究所）アマゾンで中古のみ販売
TAハッピーカード(2012) （プロセスコンサルティング社）
Educational Transactional Analysis, 2015, （共著） Routledge, UK
教育分野のTA（監訳）(2022) （㈱ホリスティックコミュニケーション）
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